マレーシア キャメロン・ハイランドの魅力


マレーシアキャメロン高原ハイランド美しい光景/風景

キャメロン・ハイランドの魅力

マレーシアのキャメロン・ハイランドは1885年英国国土調査官ウィリアム・キャメロンにより避暑地に適した高原として発見され、東南アジア一の高原リゾートとして発展してきた。

軽井沢が、宣教師アレキサンダー・クラフト・ショウが1888年に初めて別荘を建て、その後、高原リゾートとして発展してきたのと軌を一にする。

このハイランドは海抜1500メートルで、下界より8~9度は気温が低い。下界が1年中最高気温32~33度の常夏ならハイランド最高気温23~24度の常春の避暑地である。

松本清張の「赤い絹」はこのハイランドを舞台にしたサスペンスストーリーだ。これは、タイシルクを世界的に有名にしたジム・トンプソンの失踪事件を主題とした小説である。トンプソンはタイでは有名な実業家であり、かつてCIA(アメリカ中央情報局)の前身OSS(アメリカ戦略事務局)のメンバーでもあったため、当時の東南アジアのビッグニュースであった。

松本清張赤い絹マレーシアキャメロンハイランド舞台
松本清張赤い絹マレーシアキャメロンハイランドが舞台

「赤い絹」では、トンプソンの妹が殺された場所を、ペンシルベニアから軽井沢に置き換えている。これは軽井沢がキャメロン・ハイランドによく似た場所だからでもあろう。

クアラルンプールからキャメロンへ、4時間のバスの旅

マレーシア観光バスキャメロン観光BOH紅茶
マレーシア観光バスキャメロン観光BOH紅茶

キャメロン・ハイランド行きの直行バスはクアラルンプールのプドラヤバスターミナルから1日4便発車している。朝9時の第一便に乗ろうとバス待ちのラインに並んだところ、乗客の6割以上が白人であった。それも大きなリュックを背負った北欧人が多い。北欧人はアメリカ人や南欧人に比べ落ち着いた感じで、わかりやすい英語をおしゃべり、金髪が多い。

クアラルンプールを出発したバスは市街地を通り抜け間もなく南北高速道に乗る。この高速道路が、シンガポール国境のジョホールバルからタイの国境までマレー半島を横断する高速道路である。制限スピード110キロで走り続け、2時間で、山麓の町タパーのインターチェンジを降りる。クアラルンプールからタパーまでは150キロである。

タパーの町で20分の休憩後、2車線の曲折した舗装道路の山路を約60キロ上ってキャメロン・ハイランドの中心の町タナ・ラタに到着する。これは東京から中央高速道を走って諏訪南インターで降り、大門峠を越えて別荘温泉に抜ける道筋に、距離的にも感じの上でも似ている。クアラルンプールからタナ・ラナまで約210キロ、休憩時間を含め4時間15分のバスの旅である。

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plantam yamada