雛祭りに桃の花の飾りをするのは、桃の節句という言葉があるようにその時期がちょうど桃の花の開花時期と重なるという意味があります。
その他にも、古来から伝わる言い伝えがあります。古くから月の数字と日の数字が重なる日は災いが起きるといい、3月3日はあまり良い日ではないという言い伝えです。
これに対して桃は非常に縁起の良いものと考えられており、その花を飾ることで厄除けをしようとする意味もあったと伝えられています。
実際にはこの言い伝えはあまり定かではない面もあるのですが、昔からお祝い事には縁起を担ぐことも1つの習わしとなっています。雛祭りも、その時期に合わせ厄除けの意味も込めて、桃の花の飾りを飾るのが1つの習わしとなっているのです。
現代の雛祭りでは雛人形も様々な形態のものが生まれてきています。古来から家に伝わるものを飾らなければいけないといったしきたりもあまり守られないことが多くなっています。
また核家族化が進み家自体もそれほど大きなものではなくなってしまったことから、狭いスペースでも気軽に飾ることができるシンプルなものに人気が高まっている傾向があります。
本来のひな祭りでは代々家に伝わる雛人形を飾り、親族が集まってお祝いをするということも多かったのですが、最近ではなかなかそのような機会も少なくなっています。
ですがその中で、ひな祭りに桃の花を飾るしきたりは守られていることが多いようです。これは単に古くからの習わしと言うほかに、桃の花が可愛らしく女性らしいという側面も多いたこと。また、雛祭りを華やかにするといった意味合いも込められているのです。
最近では桃の花をあしらった様々な気軽に飾れるものが増えているため、ご家庭の環境や雰囲気に合わせて選ぶのも楽しいものとなっています。